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2498.今日の植物(1984):トウ

 今日の植物は、トウという植物です。

 トウは、ヤシ科 Calamus属(トウ属)の植物です。またまたヤシ科の連続です。
 The Plant Listによれば、この属に分類される植物は386種あるということですから、これは大きな属ということができます。これらの種は、アジア、アフリカおよびオーストラリアの熱帯、亜熱帯地域を原産地とするもので、蔓性の植物です。他の植物をよじ登るために、鉤や針を進化させたものも多いのだそうです。

 切手に描かれているCalamus rotang種は、インド、スリランカおよびミャンマーを原産地とする種で、Malacca Caneと呼ばれ、いわゆる籐(とう)として家具やバスケット、杖、傘、テーブルなどを作る材料として使われる植物です。
 この植物の基部に当たる部分は約10メートルほど垂直に伸びるのですが、その先は直径数センチメートルの細くてしなやかな枝が地面と平行に200メートルも伸びるということです。この部分が籐として利用されるということになります。
 先端がとがった果実は食用にもなり、また果実から採られる樹液は医薬用途その他の商業用途に利用されるなど、なかなか有用な植物のようです。

 属名のCalamusは、ギリシャ語由来で「アシ(芦)」を意味していたようです。外観が似ていることからこの属名に使われたということです。
 面白いのは、種小名にもcalamusというのがあり、「管状の」といった意味を持っているようです。これまでこのブログでは
ショウブ(Acorus calamus)が登場しています。また、魚のタイ科にもCalamus属というのがあるようで、これも面白いです。


 写真です。手元になかったものですから、ネットから借用しています。

カラムス・ロタン Calamus rotang

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 ●右が籐の製品です。籐の製品は人気が高く高価なものになっているそうで、竹やイグサの仲間、コリヤナギなどの代用品も流通しているということです。
 そこで、思い出しましたが、このコリヤナギが行李を作る材料になっていたものかもしれません。以前のコウリバヤシの記事をご参照ください。

 切手です。

カラムス・ロタン Calamus rotang

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2002年 シンガポール発行(William Farquhar Collection )

(おしらせです)

 ニシキギを描いた切手を入手しましたので、追加しました。⇒ニシキギ
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2497.今日の植物(1983):ショウジョウヤシ

 今日の植物は、ショウジョウヤシです。

 ショウジョウヤシは、ヤシ科 Cyrtostachys 属(ショウジョウヤシ属)の植物です。またまた・・ヤシ科の続きです。
 The Plant Listによれば、ショウジョウヤシ属に分類される種は、7つだけですので、小さな属ということになるようです。ウイキペディアの情報によれば、この属の植物は東南アジア、ニューギニアおよび太平洋の南中央部、南東部に分布しているということです。

 切手に描かれているCyrtostachys renda種は、タイ、マレーシア、ボルネオ、インドネシアといった地域を原産地とする種で、この種はCyrtostachys 属の中では唯一ウォーレス線(東洋とオーストラリアの生物分布の境界)の西側に分布する種なのだそうです。
 英語名をred sealing wax palm(赤いシール蝋ヤシ:かつて手紙などの封をする際に使われた蝋のことです。実際にはその用途には使われてはいなかったようですが)とかlipstick palm(口紅ヤシ)とされていますが、それはこの種が赤い色の幹を持っていることから来ているようです。和名のショウジョウヤシ(猩々椰子)もその赤色に着目して命名されたものと思われます。

 そのきれいな赤い色が好まれて、熱帯地方の街路樹などで盛んに栽培されるようになったという情報もありました。

 写真です。久し振りに自前の写真がある植物です。華やかな外観からでしょうか、多くの植物園で見ることができます。

ショウジョウヤシ Cyrtostachys renda

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  撮影:2012年2月12日    撮影:2012年1月22日
 東京都「夢の島熱帯植物園」  京都市「府立植物園」

ヒメショウジョウヤシ Cyrtostachys lakka

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     撮影:2004年1月24日    撮影:2004年3月21日
 宇治市「宇治市植物公園」   草津市「水生植物園」


 切手です。

ショウジョウヤシ Cyrtostachys renda

    stidn2301.jpg
1995年 インドネシア発行(花と動物)
 ●この切手は10種類セットで発行されました。こちらです⇒切手植物図鑑
  固有の植物と動物を取り上げたセットになっていて、数年の間シリーズで発行されていました。

(おしらせです)

 今回もそうですが、時々「切手植物図鑑」にリンクして一緒に発行された切手などをご紹介してきました。このたびその「植物園」の中に「切手フンデルトヴァッサアー美術館」というのを「開館」しました。フンデルトヴァッサアーというオーストリア出身のアーティストに関連する切手を取り上げたものです。
 以前からフンデルトヴァッサアー氏の絵や建築に興味を持っていて、また氏は切手に自身のメッセージを伝達する機能を期待した人でもあります。そんなことから、手元にある切手を整理して「植物図鑑」に「併設」して開館となりました。こちらから直接入館(!)できますので、一度覗いてみてください。⇒切手フンデルトヴァッサアー美術館
 
(このブログは毎週月曜日に記事を掲載する予定ですので、また覗いてみてください)

2496.今日の植物(1982):アメリカゾウゲヤシ

 今日の植物は、アメリカゾウゲヤシという植物です。

 アメリカゾウゲヤシは、またまたヤシ科 Phytelephas 属(アメリカゾウゲヤシ属)の植物で、The Plant Listでは7つの種が確認されているとされていました。ウイキペディアによりますと、この属の植物はパナマ南部からアンデス山脈に沿ってエクアドルからボリビア、コロンビア、ブラジル北西部、ペルーに分布する植物だということです。

 学名のPhytelephasは「Phyt+Elephas」で「Plant Elephant、像の植物」を意味しています。それはこの植物が象牙に似た堅くて白い果実を持っている所から来ているということです。和名のアメリカゾウゲヤシも由来は一緒です。

 切手に描かれている*Phytelephas seemannii種も含めて、この属の植物はVegetable ivoryと呼ばれる種子を持っています。文字通り、「植物の象牙」なのですが、非常に硬く、ボタンやナイフの柄、チェスの駒などに使われるそうです。Phytelephas seemanniiの若い種は柔らかく、食用にもなるということです。Phytelephas seemannii種はこのようなことから多く採取され絶滅が危惧される種でもあるようです。

 写真です。手元にありませんでしたのでネットから借用しています。

フィテレファス・ゼーマンニ Phytelephas seemannii

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●右の写真は種子を彫刻したものだそうです。象牙にそっくりです。
●左の写真のように、この種は1メートル程度の高さにしかならないそうです。

 切手です。

フィテレファス・ゼーマンニ Phytelephas seemannii

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1997年 コロンビア発行(ゾウゲヤシの利用計画)
●種小名のseemanniiは19世紀後半のドイツの植物学者Berthold Carl Seemannの功績を讃えて命名されました。以前このブログに出ていたBalaka seemanniiも同じ種小名を持っています。

(お知らせです)

 リビングストンデージーの切手を入手しましたので、掲載しました。⇒リビングストンデージー

2495.今日の植物(1981):テングヤシ

 今日の植物は、テングヤシという植物です。

 テングヤシは、ヤシ科 Mauritia 属(テングヤシ属)の植物で、またまたヤシ科です。この属に分類される種は2種のみで、いずれもアメリカ大陸原産の扇形のヤシです。

 切手に描かれているMauritia flexuosa種は、上記の地域に広く分布していますが、もう一方Mauritia carana種の方は、ブラジルのアマゾン地域と、ベネズエラ、ペルー、コロンビアの限られた地域に分布しているようです。テングヤシの和名は、その葉が天狗の団扇のように出ているところから来ているのかもしれません。(全くの推測です)

 Mauritia flexuosa種は、樹高35メートルにもなり、大きな葉は円形を成し、様々な用途で利用されているようです。
 果実は食用になり、またジュースやジャム、アイスクリーム、発酵酒、菓子の原料と広い用途があるようです。また、その芽は野菜のように食べられ、樹液はそのまま飲用にされたり、こちらも発行させてお酒にもなるようです。木の繊維からは糸や綱が作られます。さらに果実から採れるオイルはオレイン酸やベータカロチンを豊富に含み、赤い色は肌に赤色をつけるために使われるとのこと、誠に利用価値の高い植物なのです。
 そのようなことから、乱獲を危惧されるようになっているという情報もありました。もう一方のMauritia carana種は、既に絶滅が危惧される植物に指定されています。


 写真です。これも手元にありませんでしたので、ネットから借りてきました。

オオミテングヤシ Mauritia flexuosa

    Mauritia flexuosa     Mauritia flexuosa fruit1

マウリティア・カラナ Mauritia carana

    Mauritia carana

 切手です。

オオミテングヤシ Mauritia flexuosa

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2013年 ブラジル発行(オオミテングヤシの重要性、美しさと活用)
 この切手のセットはこちらです。⇒切手植物図鑑

(お知らせです)

 センダンの花を掲載しました。これまで自前の花の写真がなかったものです。⇒センダン

2494.今日の植物(1980):コウリバヤシ

 今日の植物は、コウリバヤシという植物です。

 コウリバヤシは、またしてもヤシ科 Corypha属(コウリバヤシ属)の植物で、The Plant Listでは5種が確認された種とされていましたので、小さな属ということになります。

 ウイキペディアの情報によりますと、この属の植物はインド、マレーシア、インドネシア、フィリピン及びオーストラリアの北部を原産地とする大型の扇ヤシで、樹高は20~40メートル、葉の長さは2~5メートルにもなるのだそうです。
 属名を漢字で書くと「行李葉椰子」なのですが、日本の行李の材料には柳や竹を使ったとされていますので、椰子は使われなかったのではないかと思います。

 切手に描かれているCorypha umbraculifera種は、別名をタラジュとかタラバヤシとも呼ばれます。この「タラ」は「多羅」で、この植物の葉がかつては紙の代わりの筆記用に使われたものです。その経緯はこちらに⇒タラヨウ
 現在では樹液がヤシ酒の原料とされたり、葉は屋根を葺くのに使われたりと有用な植物のようです。

 写真です。手元にありませんでしたので、ネットから借用です。

コウリバヤシ、タリポットヤシ、 タラジュ、 タラバヤシ Corypha umbraculifera

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 ●この種は、インドの東部、南部およびスリランカ原産だということです。
 ●右の写真は花が咲いた様子です。花は約60年間育った後に咲くのですが、花を咲かせた後にその木は枯れてしまいます。花全体(数百万個になるのだそうです)の大きさからすると、世界で最も大きな花だとされていました。ちなみに花1つの単体だと、最も大きなのはラフレシアだそうです。

 切手です。

コウリバヤシ、タリポットヤシ、 タラジュ、 タラバヤシ Corypha umbraculifera

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1965年 (旧)英領セントビンセント発行(植物園200年)
 ●こちらも花が咲いた様子を描いています。一緒に発行された切手はこちらです。⇒切手植物図鑑
 ●セントビンセントはカリブ海にある島国なのですが、その植物園にあるアジア原産のこのヤシを取り上げたのだと思われます。

(おしらせです)

 カラテアを描いた切手を入手しましたので、追加しました。これまで切手がない、としていたものです。⇒カラテア

(このブログは毎週月曜日に記事を掲載する予定ですので、また覗いてみてください)

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週末は山歩きをしています。
鬼軍曹というニックネームをいただきましたのでそのまま使います。

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