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595.外来生物法

 植物の説明に、特定外来植物とか要注意外来植物という言葉が出てくることがあり、一度内容を確認したいと思っていました。
 以下、情報を整理しました。

 「外来生物法」という法律があります。
 外来生物による日本の生態系や人の生命・身体、農林水産業への被害を防止することを目的とした法律です。
 そのために、問題を引き起こす外来生物を特定外来生物に指定し、その飼養、栽培、保管、運搬、輸入を規制し、特定外来生物を防除しようというものです。
 
 先に出てきた「絶滅危惧種」の反対の概念です。いわば「繁盛危惧種」?

 法律では、対象となる生物を次の2つに区分しています。
 ・特定外来生物=上記の規制の対象とし、必要に応じて国や自治体が防除を行います。
   ニュースにも登場することのあるブルーギルやセアカゴケグモなどがこちらに指定されています。

 ・要注意外来生物=上記のような被害が懸念されるもので、特定外来生物指定を視野にいれて指定されています。

 植物についてみると、これまでこの「ぶつぶつ植物図鑑」に登場した次のような植物が含まれています。
 ・特定外来生物(合計12種)
  オオキンケイギクオオハンゴンソウ
  この2種は、いずれも日本の在来種を圧迫していることによるようです。

 ・要注意外来生物(合計48種)
  ホテイアオイナガバオモダカチョウセンアサガオ属ムラサキカタバミノハカタカラクサ外来タンポポ種群イチビメマツヨイグサコマツヨイグサカミツレモドキハリエニシダランタナキバナシュクシャカエンボク
 これらの植物が指定されたのは、在来の日本の生態系を害したり、毒草であったり、繁茂して農林業の妨げになったり、あるいは乳牛のえさになって乳に悪臭を生じたり、絶滅危惧種と近縁で雑種を作ったり、と様々な害を及ぼすことによります。
 
 マツヨイグサやランタナなど見た目にはきれいな植物も含まれていますからややこしいですが、確かにいかにも繁殖力の強そうな植物ばかりです。

(おしらせです)

 花粉症に効くとしてサプリメントに広く使われているセイヨウフキという植物がありますが、このセイヨウフキが人体に有害な物質を含むとして使用を自粛するよう厚生労働省から指示が出されました。以下をご参照ください。
 フキ http://botdiary.blog122.fc2.com/blog-entry-622.html
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570.おせち料理の植物

 今年は年末年始を東京で過ごしました。
 そのためいわゆるおせち料理は自作せずに市販のものを食べました。思い起こしてみると、市販のおせち料理を食べるのは初めてだったかも知れません。 

    2012KY_Osechi_20000new2[1]         P1040305.jpg
 ●左の写真がそのおせち料理で右はその「品書き」です。
 
 もの珍しさもあって、市販のおせち料理にどのような素材が使われているのか、調べてみました。
 その「品書き」には次のような料理があげてありました。

 ぶどう豆、鶴餅、祇園坊、千代呂木、紅白膾、叩き牛蒡、田作り、友白髪蒲鉾、柚子香伊達巻卵、数の子、花百合根、松笠慈姑、胡桃松風、海老と細魚の手網、棒鱈旨煮、車海老旨煮、鰊昆布巻き、焼目甘栗、絹さや、海老芋土佐煮、椎茸甘露煮、鯛の子旨煮、煮鮑、手鞠麩、鰈西京焼、帆立西京焼、鰻八幡巻き、筍木の芽焼き、花蓮根、平目龍皮巻き、烏賊とサーモンの錦糸巻き、菊花蕪、網笠柚子、はじかみ生姜、津久羽根、

 と、なんと全部で35品目もあったのです。それを材料別に整理してみますと、次のようになります。

  植物系:18品目
  魚、肉系:13品目
  その他:4品目

 これだけの種類の料理を自分で準備しようとすれば、これは大変なこと・・・市販のおせち料理の存在価値もよく分かる気がしました。
 また、日本食というのはいろいろな食材を多様な方法で調理しているということを改めて認識しましたし、植物を使ったものが多いということも実感しました。

 使われている植物18品目は次の通りです。

  ぶどう豆:  クロマメ (Glycine max マメ科 ダイズ属
  祇園坊:   カキ(「祇園坊」という品種があるようですが、その干し柿でした)
  千代呂木: チョロギ(Stachys sieboldii  シソ科 イヌゴマ属
  紅白膾:  ダイコン、ニンジン (Daucus carota  セリ科 ニンジン属)
  叩き牛蒡: ゴボウ(Arctium lappa  キク科 ゴボウ属)
  花百合根: 日本では、ヤマユリオニユリコオニユリの鱗茎が百合根として使われるようです
  松笠慈姑: クワイSagittaria trifolia var. edulis オモダカ科 オモダカ属)
  胡桃松風: クルミ (ほかに鶏肉、ケシの実も入っているそうです)
  焼目甘栗: チュウゴクグリ
  絹さや:   エンドウPisum sativum  マメ科 エンドウ属)
  海老芋土佐煮: サトイモColocasia esculenta  サトイモ科 サトイモ属)
  椎茸甘露煮:   シイタケ(厳密に言うと、植物ではありませんが・・・)
  筍木の芽焼き:  タケサンショウ
  花蓮根:  ハス
  菊花蕪:  カブ (Brassica rapa  アブラナ科 アブラナ属)
  網笠柚子: ユズCitrus junos ミカン科 ミカン属)
  はじかみ生姜:  ショウガ
  津久羽根:  ツクバネ(Buckleya lanceolata ビャクダン科 ツクバネ属) ただし、これは羽子板の羽を模した飾り物ですから食べられません。
 

495.絶滅危惧種

 「絶滅危惧種」という言葉を時々耳にしますしこのダイアリーでも登場してきました。
 絶滅危惧種というのは環境の変化により絶滅が危惧される種のことを言うのですが、ウイキペディアを中心にして情報を整理しました。

 そもそも「環境の変化」の影響を受けて生物が絶滅するという現象は、これまで無数に発生してきました。例えば、氷河期の到来による絶滅、隕石の衝突による絶滅などがそうです。
 ただし、現在生物が直面している絶滅の危機は、これらの過去の危機とは違って、人間がその活動の結果危機をつくりだしているところにあります。 

 人間の活動が自然環境を変化させるというのが中心ですが、それ以外にその生物が嫌い、その生物を食べたらおいしい、毛皮が好きだ、きれいだから堀りとって家に持って帰りたい、などといった理由で絶滅したり絶滅の危機にさらされたりしている生物もいます。
 ニホンオオカミやタンチョウヅル、アホウドリ、サギソウなどがそうです。

 この現在的な「絶滅」を防ぐためには、場合によっては人間の直接介入(保護活動)が必要となるのですが、その保護活動を行うためには、まず、絶滅の危機に直面している生物の状況を正しく把握する必要があります。
 この状況を把握するという活動は、地球規模では国際自然保護連合(IUCN)が取り組んでおり、各国でも同様の取り組みがなされています。
 日本では、環境省(一部の生物については水産庁)および各都道府県で絶滅危惧生物の実態を把握する活動がなされています。

 その結果は、次の2つの形で公表されています。
  レッドリスト=絶滅の恐れのある生物(種)の名称など最低限の情報(いわば速報です)
  レッドデータブック=上記の情報に加えて、生態、分布、絶滅の要因、保全対策などのより詳細な情報

 それらの中では、絶滅(危惧)種は次のカテゴリーに分類されています。(=の後は、環境省が設定している対応するカテゴリーです)

  E(Extinct)=絶滅(すでに絶滅してしまった)
  EW(Extinct in the Wild) =野生絶滅(野生状態では絶滅してしまった)
  Threatened=絶滅危惧(絶滅の恐れがある)
    CR(Critically  Endangered)=絶滅危惧ⅠA類 (絶滅寸前)
    EN(Endangered)=絶滅危惧ⅠB類 (絶滅危機)
    VU(Vulnerable)=絶滅危惧Ⅱ類 (危急)
  NT(Near Threatened)=準絶滅危惧
  LC(Least Concern)=軽度懸念

 これまでこのダイアリーに登場した絶滅危惧種には次のようなものがありました。
  絶滅危惧ⅠB類(EN) レブンアツモリソウ オオタニワタリ シマオオタニワタリ
  絶滅危惧Ⅱ類(VU)  ミヤマハナシノブ
  準絶滅危惧(NT)   フジバカマ サクラソウ セツブンソウ  

387.立山に登ってきました

 7月30日、31日で立山に登ってきました。

 29日の夕方JRで大阪を出発、メンバー7人が富山で集合、一泊して富山地方鉄道で立山へ、立山ケーブルで美女平へ、立山高原バスで室堂平へ行くというコースでした。
 富山を出るときから小雨、とにかく室堂まで行こうということで室堂に着いた時も小雨、引き返すかどうか迷いました。
 ここまで来たのだからとにかく行ってみようぜ、という感じで登り始めましたが、「こんな調子で無理をして遭難するというケースも多いよなあ」などと思いながらです・・・

 コースは、次のようなものでした。
 室堂平(2,420m)⇒浄土山⇒一ノ越⇒雄山⇒大汝山(このコースの最高点3,015m)⇒冨士ノ折立⇒真砂山⇒「内蔵助山荘」(泊)⇒別山⇒雷鳥坂⇒地獄谷⇒「みくりが池温泉」(入浴)⇒室堂平
 (標高差は最大で600m弱なのですが、下った後はその分を登るという尾根歩きです、初日は山荘まで約6時間半の時間を要しました)

 その天候ですが、小雨とガスと晴れ間とが入れ違いにくるという誠に妙な具合でした。従って、雄大なパノラマというのはたまにそれも一瞬目にした、という感じでしたが、カンカン照りということはなくその意味では、まずまずのコンディションだったといえましょう。
 風がなかったのは幸いでした。馬の背のような場所があって、強風にあおられて滑落(実際にあるそうです)ということもなく、これも良かったです。

 以下当日の様子です。

     P1030148.jpg    P1030172.jpg
 ●立山のお花畑です。白山よりも大規模な雪渓がたくさん残っており、雪渓を背景にした高山植物はさすが立山だなあ、という感じでした。

      P1030152.jpg     P1030159.jpg
 ●「内蔵助山荘」から見た夕焼けと朝の景色です。日の出の時間帯には厚いガスが立ちこめてご来光は全く見えませんでしたが、その後、急にガスが晴れたのが右の写真です。

      P1030195.jpg     P1030200.jpg
 ●2か所でライチョウを見ることができました。写真は2回目、地獄谷からミクリガ池に登る途中で遭った時のものです。つがいでしょうか、一緒に餌をついばみながらこちらに近づいて来ました。体つきはふっくらした感じ、メタボ? 
 
 既に登場した植物で、今回も撮影した写真を以下のページに追加しました。
 立山の高山植物は、白山や伊吹山のものに比べて小柄だなあという印象がありました。積雪量が多く、なおかつその雪は遅くまで残っているという厳しい環境から来るのかもしれません。

  ヨツバシオガマ http://botdiary.blog122.fc2.com/blog-entry-33.html
  コイワカガミ http://botdiary.blog122.fc2.com/blog-entry-91.html
  ヤマハハコ http://botdiary.blog122.fc2.com/blog-entry-130.html
  イワギキョウ http://botdiary.blog122.fc2.com/blog-entry-51.html

 新たに登場する植物は、これから順次取り上げることにします。

067.植物の分類体系の変遷

 この記事は、余り面白くないかも知れませんが、情報を整理したいと思って調べてみました。興味があればご一読ください。
 内容は、植物を分類するときの分類方法とその変遷といったものです。
180px-Carl_von_LinnC3A9[1] 
 植物を含めた生物の分類という分野で大きな足跡を残したのは、スエーデン出身のカール・フォン・リンネ氏(1707~1778:左の人)です。以前、生物の学名は二分法によって記すといいましたが、その学名の後に命名者の名前を記すことがあります。リンネ氏の場合だけは、「L.」と頭文字だけで表記されます。
 彼は、植物を分類するに当たって、花という「生殖器」の構造に着目しその形態から属の近い、遠いを判断し分類したのです。

(写真は、ウイキペディアより借用しました)


 その後、植物の分類学は高度に進展し、進化の概念も取り入れた体系が構築されるようになりました。現在行われている主要な分類方法は、次の3つがあります。
 
 ●新エングラー体系
  被子植物について、おしべ1つ、めしべ1つという単純な構造の花を持つ植物を原始的な形態とみなして、そのような植物群から複雑な構造の植物に進化していったと考えて、配列する分類方法です。
 その後、クロンキスト体系が、さらにはAPG体系が有力となりましたが、この新エングラー体系は直感的にも分かりやすく、市販の植物図鑑や教科書で使われています。

 ●クロンキスト体系
  これに対して、花被・おしべ・めしべ等が多数に軸の周りを螺旋状に配列している両性花を出発点とし、この「原始的被子植物」から種々の植物が進化したものと捉えるのがクロンキスト体系です。単純な構造の植物はこの「原始的は被子植物」の一部が退化したと考えるのです。
  かつてユリ科であったサルトリイバラがサルトリイバラ科に分類されるようになったのも、クロンキスト体系によって分類されたことによります。
 
 ●APG体系
  その後、遺伝子に着目し植物の分岐にしたがって分類をしようという新しい試みが進められました。これがAPG体系です。1990年代から盛んになったDNA解析技術を応用して展開された体系で、1998年に最初の分類の版が発表されました。 今後徐々にこの分類体系に移行すると言われています。

(この要約した説明が正しいかどうかについては自信なし、信用しないでください)

(以下、2010年9月26日追加分です)

リンネ氏にゆかりの切手です。

リンネソウ  Linnaea borealis

    
stswe0901.jpg
   
2004年 フィンランド発行

 
●リンネ氏が愛したことから属名がLinnaea属(リンネソウ属)とされました。この切手は人気の切手で、ようやく手に入りました。 別名メオトバナとも呼ばれるそうです。
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週末は山歩きをしています。
鬼軍曹というニックネームをいただきましたのでそのまま使います。

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