1546.今日の植物(1062):アッケシソウ

   今日の植物は、アッケシソウという植物です。北海道旅行中のIさん(勝手にこのブログの特派員に任命している友人です)が写真を送ってくれましたので取り上げた次第です。

 アッケシソウは、アカザ科 Salicornia 属(アッケシソウ属)の一年草で、ヨーロッパ、アジア、北アメリカの寒帯地帯に広く分布する植物だということです。
 英語版のウイキペディアによると、このアッケシソウ(Salicornia europaea)という種は、ヨーロッパでは食用とされるとされていました。塩味がするのだそうですが、どのような食感なのでしょうか?

 属としてのSalicornia 属は、ヨーロッパ、北米、アフリカ南部、アジア南部に60種近くが知られているということです。
 
 このアッケシソウ属の植物は、いわゆる塩生植物として知られています。
 「塩生植物」とは、高塩濃度に耐える種子植物を言うのだそうで、海岸や塩湖の周辺で独特の群落を形成しているということです。属名のSalicorniaはラテン語に語源があるということで、sal(塩)+cornu(角)とやはり塩が関わっているようです。
 その耐塩性のシステムがまた面白いのです。ウイキペディアによりますと、高濃度の塩分が植物に与える悪影響は、次の2つなんだそうです。
 ○浸透圧の差により、植物内の水分が植物外にとられてしまう
 ○過剰なナトリウムが細胞活動に悪影響を与える

 で、そのような悪影響を避けようと塩生植物は次のような対抗策をとっているということです。生物の環境への適応の姿は本当に面白いです。(逆になんでそんなにまでして、厳しい環境で生きることを選んだのだろうか、という疑問までわいてきます)
 ○クチクラ層を形成する=葉からの水分の蒸発を防いで、根からの水分吸収を抑える
 ○バリア層を形成する=根の内皮を取り囲むようにバリア層を形成して、道管や師管に塩分が侵入するのを阻止する
 ○落葉=塩分を貯めた葉を落とす
 ○「袋」に貯める=塩分を独特の腺や細胞に貯めて他の部分に行かないようにする
 ○根から排出する=塩分を体内に取り込まずに根から排出する
 ○液胞に貯める=液胞という部分は各種の養分を貯める場所だそうですが、ここに過剰な塩分を貯蔵する
 ○有機化合物を細胞内に蓄えて、浸透圧を高める

 アッケシソウは塩生植物の中でも特に耐塩性の強い植物のようで、北海道以外でもかつて塩田があった瀬戸内海にも分布していたということです。
 アッケシソウ属の植物の対抗策は上記の「液胞」方式と「有機化合物」方式だそうで、液胞の中に多量のナトリウムを貯蔵するところから、古くはこの植物を焼いてソーダ灰を工業的に生産していたこともあるということです。

 写真です、I特派員提供、およびウイキペディアからの写真です。

アッケシソウ Salicornia europaea

    さんご草     アッケシソウ[1]
 ●左の写真はI特派員撮影、右はウイキペディアから借用です。
 ●アッケシソウは濃緑色からこの鮮やかな紅色に変わるところから、サンゴソウとも呼ばれています。

  Salicornia 属を描いた切手は手元にありませんでした。

(以下、2016年12月30日追加分です)

 と言っておりましたが、Salicornia 属を描いた切手を入手しました。

サリコルニア・プシラ Salicornia pusilla

    stbel0901.jpg
  2016年 ベルギー発行

(おしらせです)

 同じI特派員から送ってもらった、写真を追加しました。
  ハマナス http://botdiary.blog122.fc2.com/blog-entry-71.html

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